センター概要

センター長挨拶

~シームレスに専門医研修へ対応できる充実した初期研修を福井大学病院で~

臨床教育研修センター長 石塚 全

福井大学医学部附属病院臨床教育研修センターのホームページにようこそ。2019年度より当センターのセンター長を務めております石塚 全と申します。大学病院では教育担当の副病院長と呼吸器内科科長として教育、診療にかかわっております。
福井大学医学部附属病院の初期臨床研修の特徴は何といっても高度な専門医療を得意とする大学病院でありながらcommon diseasesを多く経験することができることです。また、全国的にも有名な救急部と総合診療部が一体化した診療体制が取られており、初期研修医は2年間を通して救急部での研修を受けることができます。2004年に臨床研修制度が変わってから、多くの研修医の大学病院離れが進み、大学病院以外の病院で初期研修を受ける医師数が多くなりました。理由として、大学病院ではcommon diseases を経験できないことや救急医療が学びにくいといった不満を耳にしますが、福井大学病院はそういった心配のない大学病院と言えます。
初期研修は症例を数だけ多く経験すればいいという安易なものではありません。行き当たりばったりの経験を多く積んでも、個々の症例から学ぶべきことをきちんと学び、将来に役立てる研修ができるかという点を重視しなければなりません。大学病院での研修のよさは何とっても指導医の数が多い点です。皆さんがどこの大学の医学部を卒業した方だとしても、医学教育を受けたのは皆さんが卒業した大学の教官、先輩医師からだったはずです。
福井大学病院は診療科の垣根のないアットホームな病院です。どの診療科においても懇切丁寧な指導を受けることができるはずですし、ローテート中でない診療科の先生方にも気軽に質問をしやすい環境が整っています。また定期的に専門医による研修医向けのコアレクチャーが行われています。
現在の臨床研修制度が始まった2004年になぜ臨床研修制度を変える必要があるのかという点について、私が受けた説明のなかで印象に残っていることがあります。「ブラックジャックによろしく」という漫画の主人公の研修医がアルバイト当直をする病院で重体の救急患者に何も出来ずに逃げてしまう場面を挙げて、こういったことを避けたいといった内容でした。制度が変わって15年経過した現在、全国において初期研修を終えた医師が果たして制度開始前の医師に比べて、将来専門とする分野にかかわらず、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、プライマリ・ケアの基本的な診療能力(態度・技能・知識)を身に付けることができるようになったかについては意見の分かれるところです。いくら環境に恵まれても、研修医の先生方が自ら思考し、勉強し、努力しなければ、医師としての明るい将来は見えてこないと思います。
福井大学病院では大学病院での2年間の初期研修プログラムに加えて、協力病院とのたすきがけプログラム、小児科重点プログラム、産婦人科重点プログラムなど多彩なプログラムを用意しています。やはり初期研修期間中に他の市中病院で研修したいという希望が強い研修医の方にも柔軟に対応しておりますので、自分に最も合っているプログラムを選択していただければよいのではないかと思います。
2018年度からは日本専門医機構、学会が主導して専門医制度の改変が行われ、後期研修(3年間)では選択した内科、外科、小児科といった大きな枠での診療科(基本領域)ごとに専門医取得のために研修すべき内容が定められました。基本領域ごとに、例えば内科であれば、内科専門医取得後の循環器内科、消化器内科、呼吸器内科などといったサブスペシャルティ専門医取得のための研修が、基本領域の専門医取得プログラムに連動して始まることになります。サブスペシャリティ専門医の研修に関してはまだまだ不透明な状況であり、初期研修中の先生方は不安を抱えている方も多いように思います。
ただ、将来何を専門とする医師を目指すにしても、社会に求めれる医師としての能力を身に着ける初期研修期間は自分の理想とする将来の医師像を目指して、安易な方向に流されることなく、充実した研修をしていただきたいと願っています。
卒後研修(初期研修)前あるいは卒後研修後悩んでいること、困っていることがありましたら、いつでも私たち臨床教育研修センターの医師(センター長及び副センター長と、ローテート科目を担当する各診療科長)や総務管理課研修担当の事務にご相談ください。きっと適切なアドバイスが得られるものと信じています。