初期臨床研修

感染症・膠原病内科

研修の特徴

01多岐にわたる疾患を経験

当科の初期臨床研修では、敗血症、HIV感染症などの感染症、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患といったさまざまな疾患の症例を担当していただきます。HIV感染症に関しては福井県の拠点病院となっています。感染症の治療のための抗菌薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬の使い方など感染症の予防・管理だけでなく、免疫抑制剤、ステロイドの使い方について学ぶことができます。

02重症感染症や膠原病を通して全身管理を学ぶ

感染症、膠原病ともに重症になることも多く、敗血症性ショックによる血圧低下、急性腎不全などでは、ICUでの集中治療、人工呼吸器管理、CHDFなども行います。感染症も膠原病も全身疾患であり、合併症を引き起こすことも多く、そういった対応を通して、原疾患の治療だけでなく呼吸、循環管理など、全身管理について学べるのも当科の特徴です。

03一般診療で使用できない新規治療薬での治療

疾患、患者さんの状態に応じた適切な抗菌薬の選択、副作用の管理などを学べます。近年、耐性菌に対する複数の新規抗菌薬が使用できるようになってきています。新規薬剤は各診療科で使用する時も、当科からの助言をし、モニタリングするため、新規抗菌薬についても知識がつくことになります。

04全国規模の学会で発表、論文化も支援

初期臨床研修で担当していた症例報告を中心に、学会発表をしていただきます。通常、多くの初期研修医は地方会での発表が多いと思いますが、当科では全国学会でも積極的に発表していただいています。学会で受賞する研修医の先生や、発表後、論文化する先生もおられます。

05感染症と膠原病両方の専門家のいる診療科ならではの視点

感染症・膠原病内科では、診断が確定している場合のほかに、不明熱での来院も多く、感染症、膠原病の両方の専門家のいる診療科ならではの視点とデスカッションにより、診断をつけ、治療方針を議論します。平日毎日行っている、ICT(感染制御チーム)、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)によるミーティングでは、血液培養陽性例、広域抗菌薬長期使用例、耐性菌に関する検討など、院内の感染に関することを検討しています。このミーティングに参加することで、抗菌薬使用や耐性菌に関する知識を学んでいただきます。また、週1回のICTラウンドに同行し、感染制御の基本的な考え方を学んでいただきます。

指導医(上級医)からのメッセージ

感染症・膠原病内科酒巻 一平先生

感染症・膠原病内科で診療する疾患は多岐にわたります。感染症では、敗血症、HIV感染症、梅毒、日本紅斑熱、伝染性単核球症、侵襲性肺炎球菌感染症、COVID-19などがあります。膠原病では、関節リウマチをはじめ、全身性エリテマトーデス、ベーチェット病、成人Still病、血管炎などが対象疾患になります。不明熱でご紹介をいただくことも多く、感染症、膠原病の両方の専門家のいる診療科ならではの視点により、診断をつけ、治療方針を議論します。
また、ICT(感染制御チーム)、AST(抗菌薬適正使用支援チーム)によるミーティングを平日毎日行っています。血液培養陽性例、広域抗菌薬長期使用例、耐性菌に関する検討など、院内の感染に関することを検討しています。このミーティングに毎日参加していただくことで、抗菌薬の適正使用や耐性菌に関する知識を学んでいただきます。
基礎研究に関しては、感染症と膠原病はどちらも免疫にかかわりますので、免疫に関する研究をしていただくことになります。現在も学生数人が教室で研究をしており、学会発表もしていただいています。初期研修も希望があれば、基礎研究を経験していただきます。
福井大学では2021年度より感染症医療人材養成事業(UF-IDEEP)が開始されており、教育にも携わっていただくことになります。
感染症内科と膠原病内科が同一の診療科であることは珍しく、不明熱の診療や、膠原病治療で免疫抑制剤を使用する際の感染症に関する注意点など、この領域で学ぶことは多いと思います。感染専門医は、感染制御やコンサルタントが中心になる場合が多いですが、当科では主治医になる感染症専門医を育成したいと考えています。後期研修以降は、私自身がそうであるように、内科専門医、感染症専門医、リウマチ専門医の取得を目指します。

後期研修医(専攻医)の声

感染症・膠原病内科田中 雄大先生

これから医師として仕事をしていく中で、「熱がある」疾患はどの診療科に行っても避けては通れないのではないかと思います。
当科の研修は、感染症では抗菌薬の使い方といった基本的なところに始まり、免疫不全に伴う日和見感染(サイトメガロウイルス・ニューモシスチスなど)に至るまで、毎日のICT・ASTミーティングを通して、多種多様な症例に対応していきます。 膠原病では関節リウマチといったcommonなものから、診断の難しい炎症性疾患まで、大学病院ならではの症例に出会えます。
ぜひ当科で一緒に学び、「発熱に強い医師」を目指しませんか? 学習したいことがありましたら随時対応しますので、いつでもお声掛けください。

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Initial Resident

次世代を担う医療⼈は
キミだ。

重症、難治性疾患のみならず、⼀般的な疾患も経験できます。 熱⼼で質の⾼い指導には⾃信があり、救急患者の初期対応⼒が⾝につき、プライマリーケア習得に最適です。 初期研修と博⼠号取得を効率よく両⽴できます。

初期臨床研修医について詳しく

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